金融庁が、国内の全生命保険会社38社に対し、保険金のいわゆる「支払い漏れ」の件数、金額を報告するよう求める命令を2月1日付で出しました。
実は生命保険協会では既に、2005年の明治安田生命の不当不払い事件に端を発するこの問題に危機感を強め、自主調査を協会員各社に求めていました。が、その自主調査もなかなか進まないことから、今回金融庁は「命令」によって厳格に調査するよう生保各社に求めたとのことです。
ところで、生命保険の保険金は「申請主義」ということで、被保険者もしくは代理人が所定の請求をしなければ、絶対に支払われないことをご存知でしょうか。先月、第一生命が発表した三大疾病特約での不払いは、がんの告知がされていなかったケースで多かった、とのことですが、被保険者が保険金を請求しないと支払われない、というルールを金科玉条のように守っていては、当然起こりうる話です。
がんが告知されない場合はもちろん、もっと他の理由で被保険者が(代理人への依頼も含めて)請求できないケースはいくらでも考えられます。単純に契約している内容を忘れているために請求できないことだって可能性としてはあります。
保険会社は定期的に契約内容を契約者には書面でお知らせしていますが、書面だけでなく、担当者が定期的に訪問して契約者(被保険者)の状況を確認するなど、本来はもっときめ細かいサービスがあってもいいと思われます。そして場合によっては保険金の請求手続きを営業担当者が代行するくらいの姿勢が欲しいものです。
勧誘するときは足しげく、迷惑なくらいに接触してくる一方で、保険加入後のフォロー体制は極めて貧弱と言わざるを得ません。私はこの原因の一つに新規契約に重点的に配分される保険外交員の報酬体系があると考えています。
生命保険の場合、ほとんど長期契約ですから販売コストの配分が新規契約に集中させる傾向が強いのです。保険外交員の側から見れば、顧客から発生する報酬は契約時に最も大きく、その後の継続コミッション(報酬)は数年もすればゼロになります。数年経てば全く発生しないわけです。
保険外交員にも生活がありますから、このような報酬体系である以上、新規顧客獲得にほとんどの活動時間を充てるようになるのはある程度仕方がないことです。
かといって、保険会社本体の職員が既存顧客のフォローができるかといえば、人員的に限界があります。実際に顧客と向かい合ってフォローできるのは販売した外交員しかいないのです。
その意味では、ソニー生命が4月から営業職員(外交員)の継続コミッションを永久歩合制に移行するというのは、注目に値します。顧客が解約しない限り、ずっと報酬が発生するという制度です。これは画期的な報酬体系であり、既存顧客に対するサービス向上が期待できます。
このソニー生命の新たな実験が成功し、さらに生命保険業界全体に広がり、信頼が回復することを願うばかりです。
先日は第一生命が終身保険などの特約としてつけている三大疾病特約の不払いが1800件もあったという報道がありましたし、少し変ったところでは、マンション購入者が三大疾病にかかって、マンションを売却する場合の売却損を補償する、負担ゼロ型売却損補償保険の報道もありました。
ではこの三大疾病とは何を指すのでしょうか。
ご存知の方も多いかとは思いますが、「がん」、「心疾患」、「脳血管疾患」のことを指します。心疾患は心筋梗塞、脳血管疾患は脳卒中が代表的な病気です。
また、この三大疾病は三大生活習慣病ともいわれています。
日本人の死亡原因の第1位はがんで31.1%、第2位は心疾患で15.5%、第3位は脳血管疾患で12.5%と、1位から3位を占めている病気だから三大疾病といわれているのです。
亡くなった人の実に約60%が三大疾病が原因で亡くなっていることになります。入院日数も長引き、医療費も高額になりがち、という特徴もあります。もし、三大疾病にかかったら、家計に大きな負担を与えることは必至です。
そんなわけで、三大疾病を保障する保険が登場したわけです。
ただ、がんの告知がされないケースでの不払い問題など、今後に課題も残しています。
外国資本が主体の生命保険会社を外資系生保と呼んでおり、その対極として、国内資本の生命保険会社を国内生保と呼んでいるわけです。それだけなら単なる出資元の違いによる分類、ということで別にどうということはありません。
問題は生命保険の見直しをする際に、国内生保から外資系生保に切り替える人が多い、ということなんです。
何故そういう傾向があるのか? このあたりの事情については、これから生命保険の見直しを考えている人にとっては大きな関心事ではないでしょうか。そのような視点で国内生保と外資系生保の違いについて考察してみます。
ただし、以下に述べる内容はあくまで傾向であって、100%こうだ、ということではありません。例外はありますので、その点はご理解ください。
まず、国内生保と外資系生保で大きな違いは商品構成です。簡単に言えば国内生保は、パッケージ商品、つまりセット物が多く、これに対し、外資系は単品商品を中心に品揃えしているという点です。
国内生保が一時期、爆発的に販売した定期付終身保険がセット物の代表選手です。これは終身保険を主契約として、定期保険や医療保険を特約として付加したタイプで、各社色々と独自のネーミングで売り出していました。商品名は違えど中味は概ね同じものでした。
上記の終身保険、定期保険、医療保険をパッケージではなく、それぞれ単品で販売していたのが外資系生保だった、というわけです。
もっとも、医療保険については規制の関係で国内生保は単品販売できなかった、という事情もあったことは付け加えておきます(現在は国内生保にも解禁されています)。
外資系生保は単品商品を組み合わせて顧客の要望に応える、オーダーメイド方式を武器に、生命保険の見直しニーズを掘り起こしていく戦略をとりました。顧客にすれば単品商品の方がシンプルで分かりやすく、また、保険選びに積極的に関わった意識が強いため、理解度、満足度共に高くなる傾向があります。
この「分かり易い」ということが大きなポイントです。セット物はどちらかと言えばお任せ的な要素が強く、説明されても一時的な理解にとどまり易いのです。細かいところまでは注意が向かず、しばらく経つと忘れてしまう場合が多いようです。
これまで、よく分からなかった生命保険が見直すことで分かるようになるのなら、支払う保険料にも納得できるというもの。見直しで外資系生保に切り替えるケースが多いのはこうした事情が大きいと思われます。さらに外資系生保の多くが良好な財務内容を誇っていることも要因として挙げられます。
ちなみに2006年上半期の業績で、大手国内生保の朝日生命保険に肉薄しているソニー生命保険も元はといえば外資系生保です。プルデンシャル生命の資本が入っていたのですが、最初の頃は国内大手生保にとって取るに足らない存在だったそうです(現在は100%国内資本)。そのソニー生命が国内生保の保険契約をオセロのようにひっくり返して今日に至っています。
まだまだ国内生保のシェアーは大きいものですが、外資系のスタイルが徐々に広がってきている、ということは確かなようです。
]]>そうです。保険金と保険料を混同している例です。こんな基本的なことを混同する人はいないだろうと思われがちですが、実は意外と多いのです。
もちろん、保険金とは私達が「受け取るお金」の方を指します。これに対し、保険料は私達が「支払うお金」のことを言います。
月払いの場合、毎月保険料を保険会社に支払います。それゆえ、毎月掛けるお金、“掛け金”と言った方がわかりやすいかもしれません。私達は保険会社と万一の場合(病気やケガ、死亡など、いわゆる保険事故が起こった場合)に、まとまったお金を受け取る契約をします。そして、その契約の対価として、お金を支払います。
このとき、私達が支払う契約の対価としてのお金のことを「保険料」、保険会社が保険事故の際に支払うお金のことを「保険金」というのです。
当たり前の話ですが、私達は万一の際に「保険金」を受け取ることを前提に、「保険料」を支払っているわけで、このところ頻発している保険金不払い事件は論外で、絶対に許せない話です。
]]>第三分野というくらいですから、当然第一分野と第二分野があるわけで、この場合、第一分野が生命保険、第二分野が損害保険を指します。勘のいい方ならもうお分かりでしょう。そうです、第三分野とは生命保険とも損害保険とも判断がつきにくい保険のことをいうのです。
言い換えれば、生命保険と損害保険の中間に位置する保険ということができます。
一般的には、医療保険、介護保険、がん保険、傷害保険、所得補償保険などが第三分野の保険と言われています。
第三分野の定義については、おおよそ上記の通りですが、第三分野といわれる保険で注意すべきことは、実際に保険金がおりる条件を勘違いしないことです。特に医療保険と傷害保険を混同するケースをよく見受けます。
傷害保険の場合、「事故によるケガ」での入院しかカバーしませんので、盲腸(虫垂炎)で入院しても保険金(給付金)はおりません。
]]>市中金利の上昇に伴い、保険会社の予定利率が上昇に転じていることが背景にあるようです。ちなみに第一生命は予定利率を5月に1.3%から1.5%(業界最高とのこと)に上げたところ、上半期の販売件数が前年同期の4倍に急増したとのことです。
また、購入者の約半数が50−60代のいわゆる団塊の世代。定年を控えて少しでも有利な条件で資産を増やそうとする動きが加速しているようです。
もっとも、バブル期の予定利率は5%前後はありましたから、その水準からすればまだまだ低いとも言えます。しかしながら、あのバブルのような経済の過熱はもう二度とない、と見れば、1.5%の予定利率は確かに買い時と判断できます。
さて、あなたはこの局面をどう判断されるでしょうか。
]]>これは貯金と保険の違いを視覚的に言い表しているのです。
三角は正三角形ではなく、直角三角形で、斜辺が右肩上がりになっている状態を想像してください。四角は普通の長方形でいいです。
貯金は、当たり前ですが、だんだんと貯まっていきます。1ヶ月1万円の積み立てなら、1年で12万円、2年で24万円、3年で36万円、・・・という具合に貯まっていくわけです(利息は無視しています)。ちょうど、図に表すと、右肩上がりの三角形のように貯まっていきます。
これに対し、保険はどうでしょうか。例えば保険金額100万円の生命保険の場合、契約すれば、責任開始日から、いきなり100万円の「保障」が確保できていることになります。保険期間が10年間だとすれば、「100万円の保障が10年間続く」ということであり、縦軸を保険金額、横軸を保険期間とすれば、100万円×10年の長方形が描けるわけです。
このように、視覚的に捉えると貯金と保険の違いがよく理解できます。
貯金はあきらかに不慮の事故や病気などによる経済的負担をカバーするのには向いていません。なぜなら三角だからです。お金が必要なその瞬間は明日来るかもしれないのです。直角三角形の左端のところでその瞬間が来たら、悲劇です。
]]>例えば、子供が小さくて手がかかる頃に、助けてくれる親や親戚が近くにいない場合を想像してください。幼稚園の送り迎えやお弁当作り、炊事洗濯などの家事等々、主婦業の負担は一気に夫の肩にかかってくることになります。
これらをシッターやホームヘルパーなどに外注すれば、当然ながら金銭的負担が増えます。かといって外注しなければ、夫は仕事をある程度犠牲にしなければ、対応できないでしょう。通常はそう簡単に仕事をカットできるものではありません。
そして、これらは妻の入院加療費以外に要する金銭負担であることを忘れてはいけません。
一方、夫が入院した場合は会社員の場合、有給休暇や健康保険からの傷病手当金など、休業に伴う補償が相当程度期待できますから、入院加療費の負担だけをカバーすればいいわけです。
このように、医療保障は夫より妻の方を大きくしておいた方が良いケースがあることを知っておく必要があります。その上で、各家庭の状況(条件)に合わせて妻の医療保険を検討することが重要になってきます。
]]>「1入院120日、通算700日までカバーされています。」とあれば、それは一回の入院で120日(4ヶ月)までは入院給付金が下りますが、121日目からは支給されません。
それなら「通算700日」って何なんだ? ということですが、一旦退院して、180日を経過しておれば、同一の病気であっても、異なる原因による入院とみなし、再度120日まで入院給付金が給付される…つまり、このように異なる原因による入院を繰り返した場合に、通算して700日まで入院給付金が支払われる、という意味なんです。
もちろん、糖尿病で120日入院した後、(その糖尿病に起因しない)虫垂炎等で再入院した場合は180日経過していなくても給付金は下ります。もっとも、実際にはこんなケースは稀で、120日も入院するような病気では再入院の場合、多くは同じ病気に起因すると考えられます。ですから、1入院120日ということであれば、実質120日が保障の限度と考えたほうが良いでしょう。
1日5000円とか10000円とかの日額給付金にばかり目がいきがちですが、この1入院何日までカバーされるかについて、しっかり押さえておく必要があります。
]]>それでは医療特約というものについてはどうでしょうか。
入院給付金や手術給付金が支払われるという意味ではそれほど大きな差はありません。何が違うのかといえば、医療保険は単体の保険商品であり、医療特約は別に主契約(終身保険など)があって、それに付随する特約である、ということです。
もっと平たく言えば、医療特約は主契約のオマケ的な契約ということなんです。
それがどうした?
と思われるかもしれませんが、実は大きな違いがあります。
医療特約はオマケですから、医療保険に比べて割安です。そういう意味では契約者にメリットがあります。
ところが、オマケであることのデメリットもあります。それは主契約を解約したり、見直しをしたりするとその影響をモロに受けてしまうことになります。特に主契約を解約すると、一緒になくなってしまいます。特約だけ残すことはできません。
ですから、少しだけ割高にはなりますが、できれば医療保障は医療保険で契約しておく方が、後々のことを考えれば安心であろうかと思います。
同様の理由で、ご主人の医療保険に奥さんの医療保障を「家族特則」で付ける、というのもある意味リスクがあります。ご主人の医療保障にオマケで奥さんの保障をつけていることになるからです。
家族特則はお子さんの分だけにしておいて、奥さんの分は別に医療保険に加入しておく方がリスク管理の上では安全です。ご主人に万一の事があっても、奥さんの医療保障が残るようにしておくことが大切です。
以前は外資系やカタカナ生保しか単体の医療保険は販売していませんでしたが、現在では国内生保も販売しているようです。それぞれ特徴がありますので、比較検討してニーズにあうものを選ぶようにして下さい。
]]>これは生命保険会社が契約者から預かった保険料を運用する際に、あらかじめ契約者に約束しておく利率のことなんです。
例えば予定利率が5%の時に加入した保険(以下「5%保険」といいます)と3%の時に加入した保険(以下「3%保険」といいます)はどう違うのか?
まず、保険料(いわゆる掛け金)が違います。5%保険の方が3%保険より保険料が割安になります。これは運用利回りを高く見積もっているので、契約者から徴収する保険料が少なくなっても収支バランスがとれるからです。
一方、契約者貸付といって、貯蓄型の保険の場合は貯まっている解約返戻金の90%以内の範囲内で、低利のお金を借りる事ができる制度があります。この場合の金利が違ってきます。当然5%保険の方が3%保険より高い金利で借りることになります。
まとめると、年齢等の条件が同一として、予定利率が高い方が、
1.保険料は安い。・・・加入者に有利
2.契約者貸付を利用する際は金利が高い。・・・加入者に不利
となります。
一般的に、契約者貸付は保険の主要な目的とは考えられませんから、保険料が安い方が私達加入者にとっては有利であると言えます。
見直しを検討する際に予定利率が高い保険契約をできるだけ残した方がいい、と言われるのはこうした背景があるからです。割安な保険契約をわざわざ割高な保険契約に乗り換えることはない、という理屈です。よく考えたいところですが、私達としては見直しの際に、予定利率の情報を保険会社側に求めていくことが重要なんですね。
事前の聞き取り調査なしに、いきなりプランをもってくるところは相変わらずですが、取り敢えず受け取りました。
ひところ流行った定期付き終身保険ではなく、主契約は終身型の保険ファンド。保険料払い込み期間が40年間の積立金です。40年後に、貯まった積立金を原資として終身保障に移行するか、年金に移行するか選択できるというもので、生命保険の主契約としてはいささか分かりにくい・・・。
この主契約に掛け捨てタイプの保障が特約でついているのですが、これも死亡保障だけでなく、要介護状態や生活習慣病をカバーするというもので、保険会社の苦心がみてとれます。
]]>えっ? と思われるかもしれませんね。
誰でも家庭をもってそれなりに責任ができれば、加入を考えるのが当然だと思うでしょうから。家族を守らないといけませんからね。つまり、自分が亡くなれば、収入が途絶え、残された家族が経済的に困窮する、という条件下ではもちろん生命保険は必要です。
でも、大金持ちの場合はどうでしょう。既に経済的に十分な基盤があり、資産も形成されている場合は、はっきり言って必要ありません(相続税対策とかで必要になる生命保険はまた別の話です)。
]]>定期保険のような掛け捨てタイプではなく、貯蓄性があります。ただし、養老保険ほどお金は貯まりません。
保険料は定期保険より高く、養老保険より安い、ということになります。
もっとも、定期保険でも保険期間を長〜〜くとれば、かなりお高くつきますし、反対に養老保険は保険期間が長くなればなるほど、終身保険と保険料の差がなくなってきます。ですから、ここでは定期、養老については保険期間を10年程度という前提での比較と考えてください。
(※終身保険は105歳?満期の養老保険と同じになるように設計してあるそうです。終身保険は養老保険の超長期タイプと考えていいと思います。)
例えば保険金500万円の終身保険は一生涯500万円の保障がある・・・言い換えれば、50歳であろうが、80歳であろうが、万一の場合は必ず500万円の保険金が下りる保険ということなんです。
10年で100万円貯まる定期預金。10年後に100万円を下ろせます。
10年の保障期間がある保険金額100万円の定期保険。10年の間に万が一のことがあると100万円の保険金が下ります。掛け捨てタイプの保険です。
この定期預金と定期保険を合体させたのが、冒頭の養老保険です。つまり、死亡保障付きの定期預金というイメージですね。定期、定期でややこしいですが…。
保険料が相当高くなるのは、こういう保険だからです。
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